昨日2025年6月2日は横浜開港記念日で、横浜市中の公立小中学校がお休みになる日でした。
毎年楽しみにしている開港記念日は、今年は1年生と6年生の子どもたちを連れて虎ノ門に向かいました。まずはこちらへ。

虎ノ門駅から徒歩すぐのところにある気象庁のビル内には、港区立みなと科学館、気象科学館という施設があります。

とにかくおすすめなのがみなと科学館。こちらはなんと、無料なんです。

小さなスペースですが、「まちに息づく科学の発見と探究」をテーマにした、身近な科学を学べる体験型の展示がぎっしり詰まっています。
例えばこちら。ボタンを押すとビルの乗った地面が揺れ、免振、耐震、制震の違いが一目で理解できます。

クレーン車がどうしてあんなに大きいのか、滑車が増えるごとに引っ張る力が小さくなることを体感できたり、道路の下はどうなっているのかを一目で実感できたり。

言葉や文字で長々と説明されても良く理解できないようなことが、一目でわかりやすく、さらに体験を伴うことで実感もできるような展示は、「わかりやすい伝え方オタク」の私にも、とても参考になります。
いろいろな企画展もほとんどが無料で観覧できるので、子連れにとてもおすすめの施設です。
みなと科学館を堪能したあとは、虎ノ門ヒルズに向かいました。目的は「デザインあ展」です。

Eテレで放映している「デザインあ」は、15年以上にわたって毎朝毎夕Eテレを見ていた私たち親子にもダントツ1位のお気に入り番組です(あとはやっぱりピタゴラスイッチが好き)。
行きたいなと思いつつも混んでいそうだから躊躇していて、「横浜開港記念日だったら空いているかな?」と子どもたちと計画したのですが、甘かった。テレビの力はやっぱり絶大ですね。平日にもかかわらず大変な盛況ぶりでした。
でも展示は「デザインあ」の世界そのものでした。まずは「まがる」と書かれた通路を曲がり、エレベーターホールから45Fに上がります。

展示チケットで虎ノ門の45階に行けるのはお得な感じがします。

入り口を入って最初は、横断歩道クイズでした。通路に引かれた実物大の横断歩道、正しいのはどれ?

これは私、自信がありました。何しろ子どもたちといつも、白線だけをジャンプして渡りましたから。自信満々で正解です。
展示はとても混雑していましたが、テレビがそのまま飛び出してきたかのような「デザインあ」の世界が展開されていて、リアル「デッサンあ」に取り組む人たちも。

子どもたちが一番楽しんだのはデザインディベート。おなじみの「先生」と僕が、身近なテーマをもとに考えるデザインの討論に一緒に参加し、身近なデザインについて考えたり気づいたりするきっかけをもらいました。

言葉と見せ方でたくさんの人たちに考えるきっかけ、気づくきっかけを与えている、とても学びになる展覧会でした。
さて、最後は虎ノ門ヒルズについて。ミツバチが飛び回るこの自然は、本物の自然ではなく、森ビルのなかの景色です。

見上げれば空高くそびえたつ森タワー。

20年ほど前にこの辺りを散歩したときは、アップダウンのある細い坂道に、小さな古い家屋が残っている静かな穏やかな下町の風景がありました。
自然発生的に生まれた地に足の着いた暮らしを見て回るのが好きな私にとって、デベロッパーによる開発は残念な気持ちになることもありますが、それにしてもこのパワーはすごい!と圧倒されます。
ビル内にできた原っぱには、レジャーシートを敷いて木陰を楽しむ人たちがいたり、走り回る子どもたちがいたり。

これが都会のビルの中だなんて、本当に新しい街と文化を創りましたね。

森タワー2Fの「OVAL CAFE」なら、緑の原っぱを眺めたり、自由に遊べる卓球、パターゴルフで子どもを遊ばせながら食事をすることもできます。便利。

植栽が豊富な虎ノ門ヒルズを出ると、街はあちこちが工事中です。都心はどこに行ってもいつも工事していますね。東京都心のこれでもかというほどの新陳代謝力が好きです。
どこかにまだ自然発生文化は残っていないかな?と思いながら歩いてみると、ところどころに時間が停まったような家屋も残っていたり。そこにかつてあった人たちの営みを想像するのも楽しいです。

子どもたちが大人になるころにはどんな街になるのかな。これからの虎ノ門の移り変わりも、楽しみに見て行きたいと思います。
